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大阪のJazz Studio"K'z"のブログ
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 前回のちっとも笑えない話を読み返してみたところ、
瞬間湯沸かし器が加熱暴発して、
論旨に乱れがみられます。

お恥ずかしい次第です。

しかしながらアホ〜、バカ〜と罵っている部分については
訂正するつもりはありません。
決して筆がすべったのではありませんから。

英国のBBCの話をしていたのに、
急に矛先がアメリカに向いたりして論旨が一貫せず、
言いたいことが多すぎて舌ったらずになり、
ちょっと整理せねばならぬ・・と、
また筆をとりました。

日本のテレビやマスコミ報道だけではなく、
BBCの放送の当該部分を視聴された方は、
BBCの謝罪とその釈明の仕方に納得されると思います。

良識のBBCとはいえ、
あくまでこの番組はお笑いクイズ番組であり、
日本の民放テレビ局で垂れ流されるタレントやお笑い芸人さんたちの
出演するおバカヴァラエティと何ら変わる事はなく、
出演者やスタジオの一般参加者に良識を期待するのが
間違いなのかもしれません。

ただ取り上げたテーマが、
我々日本人にとっての虎の尾を踏んでしまったということなのです。

BBCは日本の皆様に不快な思いをさせて申し訳ないと謝罪、そして
『日本の視聴者にとっての、(原爆という)題材の微妙さを考えれば、
(お笑い)番組で取り上げるには適切でないと
人々が感じた理由は理解できる』というものでした。

この番組の司会者は俳優でなかなかいい演技をする人ですが、
彼が山口さんの二重被爆を紹介、
商用で広島にきていた山口さんが原爆投下で大やけどをしたが、
列車は運行していたので三日後に長崎にたどり着きと説明すると、
その言葉にかぶって、
番組出演者の一人であるこれも俳優のAlan Daviesが
笑いを取ろうと横から病院に入ったの?とちょっかいを出し、
そしてスタジオ内の番組参加者から笑い声が上がり、
司会者はそのコメントをフォローしようと、
いやいやそこでまた原爆の投下にあったのだと付け加え、
そして司会の落とし所として、
その事実で山口さんはヒーローになったのだと結んだのです。

私の昨日のブログの記述では、
日本のマスコミ報道の論点である二重被爆の事実を
『世界一運が悪い男』と笑いものにしたことに怒るのではなく、
ヒーロー論に論点が移行してしまったことへの十分な説明がなく、
論旨の展開に違和感があったと反省、これを書いています。

たしかにBBCの謝罪にある通り、
お笑い番組で取り上げるべき題材ではなかったと思います。
また、お笑い番組で取り上げられてしまうほどに、
日本人の被爆体験が風化して、
その切実さが忘れ去られているということなのです。

しかしながら、彼ら(番組制作者)は
山口さんを侮辱しようとしたのではなく、
彼らなりの良識で、山口さんを“Unluckiest  man in the world”であり、
それゆえこの体験で“He became a Hero”と祭り上げたのです。

彼らの文化では“Hero”と呼ばれる事は最高の賛辞です。
この締めのコメントを日本のマスコミは報道していません。
字幕にも載せていません。
そして番組全体の雰囲気として、
被爆者を笑い者にしたとしている訳です。

私はBBCに組する者ではありませんが、
どこか一社くらいこういう見方もあるという意見を出してもいいと思うのです。

しかしそれとは別に、
この番組への抗議がただの抗議で終わってはならない!
世界の認識がこうなってしまっているということを踏まえて、
日本国内だけで不満をつぶやくだけではなく、
この事実を忘れ去られる事なく世界に発信するべきだと思います。

それがアメリカなどで見られる戦争終結のための原爆投下容認論への、
アホ、バカよばわりにつながりました。

ここでお断りしておきますが、
この点だけで私をアメリカ嫌いと早合点しないでください。

戦後生まれの私はアメリカ文化で産湯をつかったのです。
良きにつけ、悪しきにつけアメリカという国の懐の大きさには、
心底畏敬の念を抱いています。

がしかし、突然噴出してしまった私のヒーロー論は、
これもまた、アメリカの映画やテレビドラマが一貫して描き、
また国民感情として確かに存在する、
ヒーロー礼賛に対する私なりの???なのです。

日本には敗戦以来、ヒーローは存在しません。
ヒーロー、英雄という言葉自体を使用することに
気後れする我々なのです。
自国のためにと、
戦争に駆り出されて亡くなられた方が祀られている神社に
一国の宰相が公式に参拝することすら、
他国から責められるという状況です。

この件については、また別の機会に書きたいと思いますが、
現在ごく普通の日本人の感覚で、
ヒーローという言葉でイメージされるのは、
スポーツなどでよい成績をあげる選手だけでしょう。

欧米人の持つ、無私の精神で人のために何かを成し遂げるヒーローという
イメージは今の日本人の日常の中には見当たりません。
私などは、戦争などで、ヒーローという言葉で行動を美化して、
物事の本質から目を背けさせようとしているのではないかと、
彼らのヒーロー礼賛に懐疑的になってしまいます。

それゆえ、BBCの司会者の善意から出たであろう
“He became a hero”という言葉にも反応してしまったのです。
戦争でHeroなどありえないではありませんか!
戦争での勝者は悪を糾したからHeroですか?
戦争に勝利したから善でHeroなのですか?
敗者は悪だから負けたのでしょうか?

広島、長崎以降も世界中で戦争が行われています。
夜間爆撃の砲火の映像をまるで
テレビゲームみたいだと思ってしまう我々です。

65年間の平和は亡くなられた多くの方の命の上に築かれました。
しかしその上に安住してはなりません。
平和な暮らしは自分の手でまもらなくては!


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枇杷、桃、蓬はもう一生食べられないアレルギー体質の私。
アレルゲン山ほどの世の中で、
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