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大阪のJazz Studio"K'z"のブログ
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 台風一過、小雨の残る心斎橋“Rug Time”

エレベーターを降りたらDuetが
バランス悪く聞こえて来ました。

1st Setの途中から店に飛び込んだら、
日曜なのに、客席はほぼ満員の盛況!
よく入ってるね〜!!!
な、なんと女性ばっかり!
ライブステージをじっと見つめてコンサート会場のような緊張感!

うぇ〜、まだ誰も飲んでないのか〜い?
雰囲気固いな〜
早く一杯飲まなくちゃ〜

順ちゃんとしのぶちゃんのTwin Vocal、
順ちゃんは約半年ぶりのライブ。
Duet.jpg
いつも思うんだけど、
一般的に
Jazzの Live Houseって
Vocalistに冷たいよね〜

Rock屋さんみたいに、
音量ではなく
Playerの技量で勝負するから
PAは最小限にとどめるのが
良識だなんて思い込みを
いまだに後生大事にしてません?

クラシック発声以外の歌うたいは、
音量的には楽器に対抗なんてできないんだからね!
楽器と同じようにその音色の特性をしっかり増幅してくれる
PA機材を常備してよね〜
機材があっても音質のコントロール部分のつまみに、
「ここはさわらないで!」なんて書いてあったりするんだよね〜
意味ないじゃ〜ん!

バランスのいい、耳に優しい音が出たら、
Playerも客席も気持ちよくなって、
いいPlayができて、お客様も今日は幸せだな〜
また聞きに来たいな〜と思うんだよ〜
調和だよ調和!!!

勿論Playerも自分の演奏が客席にどう聞こえてるかにも、
気を配らなくっちゃね!
自分の演奏にただ没頭するだけで、
聴き手に伝わらなければ、
どんなにすばらしい演奏してても無意味だも〜ん!
客観性が必要だよ〜ん。

時々Jazz屋さんでも、
機械的な処理なんか本物の演奏には必要ない!なんていう、
信仰に近い思い込みの持ち主がいたりして、
良心的なPA屋さんを泣かしたりするんだよね。

私、あるライブハウスで、
有名外タレVocalistの声がしんどいので、当夜の担当のオペレーターに、
何でこんな音なの〜?って聞いたら、
Reverbe(つまりカラオケでいうところのエコーね)入れたら、
彼女が激怒して止めさせたとくさってました。

でもそんなこと言ってるからかどうか知らないけど、
ロンドンにオープンした彼女のライブハウスは、
あっという間に無くなったらしいけど・・・

Non Reverbeの歌なんか、聞いてる方がつらいよね!
自分じゃなくて聞き手が気持ちよく聞ける歌声にしてよね〜

DUO.jpgという訳で、
当夜も演奏を楽しむ前に
バランスが気になって
ついつい、
手も口も出してしまい、
まったくLiveを楽しむ余裕が
ありませんでした。


だって〜、入念に作られた面白い仕掛けと、
ちょっと真似のできないテクニカルな冒険で、
この二人にしかできないVocal Styleを構築してるのに、
PAバランスがまずいと台無しじゃ〜ん!

歌い手一人ならまだしも、Twin Voiceだも〜ん!

Vocalist以外の出演者は、
「また、おばはんいちいちうるさいなあ!」と思っておられましたでしょう。

ま、でもワタクシも所かまわず、でしゃばる訳ではありません。
メインの出演者が私の調整を望まないシチュエーションでは、
口をつぐんでダンマリ、我慢いたします。

ですので必然的に、「もの言わねば腹ふくるる心地」がするので、
いわゆるLiveてなところには、あまり出没いたしません。
お金使ってまで我慢などする必要なし!でございます。

あ〜あ、心底楽しめるLiveやコンサートに巡り会う機会は
・・・酔っていないと・・・まれでございます。
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しばらくぶりに、この歌を歌いました。

甲子園麺匠でのこと。

さだまさしさんが、雪村いずみさんのために書いたこの曲。
雪村さんは私の“My Way”と大切にしておられます。

20年ちかく前に、当時私がプロデューサー・マネージャーとして担当していた
男性歌手のために見つけてきた曲です。

雪村いずみさんは、美空ひばりさん、江利チエミさんとともに、
昭和30年代から三人娘の一人として喝采を浴びた歌い手です。
いずみさんとチエミさんはジャズシンガーとして、
ひばりさんは演歌の大御所として一世を風靡しました。
私は小さい頃から、この方々の歌を聞いて育ちました。
世の中にシンガーが溢れる前の時代ですから、
有名歌手は限られていました。
今になってはじめて分かることですが、
この三人は若くして、今のアイドル歌手などは及びもつかない
才能と技量を備え、魅力に溢れていました。

若くしてスポットライトを浴びた3人も今では、
ひばりさんもチエミさんも夭逝されて、
いずみさんお一人が歌い続けておられます。

その彼女のためにさだまさしさんが書き下ろした曲。
そこには栄光を手にした歌い手にしか分からない光と影、
同じ道を選びながら、先に逝った友人たちへの思いが
彼女にしか歌えない説得力をもって綴られています。

この歌はそのキャリアにおいてトップの座を経験したことの無い者が
歌うのは僭越に過ぎると思われる歌詞がでてきます。
しかしドラマチックな歌としての完成度の高さは、
歌い手なら必ず挑戦したいと思うはず。

ドラマとして演じきればよいと、自分を納得させて
当時彼に歌うように勧めました。

それから約20年が経ち、
私の人生も後半にさしかかり、
今一度この曲と向かい合ってみると、
頭の中のイメージとして、演じて歌っていた歌詞が、
具体的に十分な重さを持つ事実として迫ってきました。

エクササイズで歌っている時にも、
同じ箇所でこみ上げてくるものがあって、
ぶざまな涙声になってしまいます。

『自分が泣いてどないするんや!客を泣かすんや!』
これを歌うと感情移入が過ぎてすぐにウルウルする彼に、
檄をとばすのが当時の私でした。

ああ、それなのに、これはマズイ!
これでは歌として破綻をきたす。

自己陶酔と自己憐憫にどっぷり浸かった歌ほど、
鼻につくものはない!
そんな歌は最低や!と公言してはばからなかった私です。

いったん内容を昇華して、熱くはあっても客観性を失わない
歌を歌うべきだ!

・・・と断言するパワーが昔はありました。

何かを愛したり、嫌悪したり、こだわったりするには
むき出しのパワーが必要。

しかし今では何のこだわりもなく、
涙腺が反応してしまう・・・これは一体どうしたことか・・・

これは、自己陶酔でも自己憐憫でもなく、
自分の来た道を客観的に振り返ることで、
必然的に起こってしまう事態のようです。

あるベーシストが言ってました。
昔はくさいと思ってたのに、
今は、『あれ』を聞くと涙が止まらない・・・と

『あれ』・・・とは、
“ Yesterday When I Was Young ”
だそうです。
 

Creolecreole.jpg(クレオール)

神戸は三宮、北野のハンター坂。

ユニークなLive Houseです。
演奏ジャンルは問わず、
ただし原則的にacousticに限りです。

ここ北野界隈には、
神戸Jazz Streetなどでおなじみの、
老舗の有名ライブハウスが軒を連ねています。
traditional なJazzを中心に演奏する
それらのライブハウスとは、
一線を画した音楽の提供というのが、
ここクレオールのオーナーのコンセプトとお見受けしました。

今やライブでは,
ライブチャージとは別に、
1ドリンク、1フードをと
義務づけられるのは当たり前というのに、
入場料としてその日の指定金額を払えば、
飲み物など飲んでも飲まなくてもOK!
なんと、太っ腹!

しっかりTune UpされたYAMAHA のC7!
ピアノのバランスが悪いなんて、
音楽を聞かせる店としてあるまじきことなのですが、
これは当たり前のようでいて、
商業的にはなかなか徹底されにくい要件です。

リハで音出してみたら、
ウッソやろ~!!!というような
ピアノに出くわすことも、ままあり。
むかつくのか、ピアニストはわざと
ピッチの外れたその音を使いまくり、
しかし店側は知らぬ顔を決め込むなどという
光景には一度ならず出くわしました。

それもこれもメンテナンスにお金がかかり、
常によい状態をキープするには、
経済の原則が働いて厳しいものがある・・・
にもかかわらず、この気持ちよいバランス!!!

ここまで徹底するとは、
どんな癖のある偏屈なおっさんが経営してはるのか(失礼)、
と思えば、スラリとして思いのほかお若い。
コンサートホールのような音響だと、
常々噂に聞く音場は、ホントにバランスよく耳に心地よい!

dbd3a497.JPG当夜は星野正生トリオの出演でした。
よくある、JazzはOh,Yeh! でっせとばかりに
盛り上がればOK!式ではない、
絵の見える音世界です。
ステージの後ろに下がっているカーテンがホリゾントなら、
映像が浮かび上がってきそうです。



プレーヤーにとって、
この空間を絶妙なサウンドバランスで埋めて、
Passionをキープしながら演奏するには、
大変な忍耐が必要だと思いました。

クラシックホールで聞くように音の隅々までが聞こえて、
濁ることがありません。
やわらかく音に包まれるので、疲れません。

e09e692f.jpgライブハウスは、
特別なケースを別にして、ビジネスとして成り立つ要素は薄く、
オーナーの趣味として頑張り通すしか継続の方法はない
・・・というのが今まで見てきた多くの例に対する私の客観的な感想です。



それゆえ、当然の結果としてオーナーの意向が、
出演者を選ぶ当然の基準となり、
同好の士のみで構成される、
閉鎖的な空間を作ることにもなります。


しかしながら、多大な犠牲を払って経営を続けておられる
名物オーナーの存在も昨今の経済状況では、
絶滅寸前の希少種になりかけています。

世界は経済で回っている。
残念なことですが、これは偽らざる事実です。
それゆえ、
偏屈ななんて、失礼な言葉を吐きましたが、
これは反面、私の尊敬の念を表してもいるのです。

理想だけでは、現実に打ち勝てない。
少数派よりは多数派。
Payしないものは消え行くのみ。

でも、どうぞその流れに棹差して、その偏屈をつらぬいて、
がんばってくださいませ。
陰ながら応援しております。
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自己紹介:
枇杷、桃、蓬はもう一生食べられないアレルギー体質の私。
アレルゲン山ほどの世の中で、
負けずに闘う
アレル(荒れる?)バスター、
ここにあり〜だぞ!!!
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