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大阪のJazz Studio"K'z"のブログ
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日本経済新聞の朝刊に『私の履歴書』という      4cd649a7.jpeg
コラムがあります。

先月は女優の佐久間良子さんが
その公私にわたる履歴を率直に語られて
随分話題にもなったようです。

俳優の平幹二朗さんとの離婚の顛末など、
私も興味津々で読みました。

具体的な記述はありませんでしたが、
多分経済的な援助も受けず、
女手ひとつで二人のお子さんを育て上げられたのですから
そりゃあいいたいこともあるでしょう!

平さんご自身も
そのコラムの感想を記者に聞かれて
佐久間さんがそんな風に感じておられたのなら、
自分が至らなかったからだと
質問に対して誠実にこたえられたそうです。
部外者の我々としてはどちらの肩を持つ訳でもありませんが、
ま、平さんのその対応は大人としての礼節と言えましょう。

この『私の履歴書』というコラムは、日経という新聞の特性もあって、
登場する書き手は功なり名とげた財界人が多いのです。
なので、佐久間良子さんの登場は新鮮でした!

このコラムに接していつも思うのは、
ここに登場される方々はどのように、
過去の履歴を語る時期を決定されているのでしょうか?
いつになれば、自分の人生を、過去を語る資格ができるのでしょう?
前途には、まだ見ぬ地平が待つと思える人が、
来し方を語るのは早すぎるでしょう。

ではその時期はいつならよいのでしょうか?

執筆者の殆どの方の肩書きは、
財界人でいえば現役の社長業を退いて、
会長や相談役、又は肩書きの前に『前』が付くのです。
前社長、前会長と。

栄誉に満ちた経歴を誇り、現役としての役目を終え、
その職を退いた時が『その時』なのでしょうか?

それゆえ、現役の女優である佐久間さんが
『私の履歴書』に登場されたのは、
ちょっとした驚きでした。

執筆するにあたり、
プロとしての経歴とともに、
ロマンスやその破局まであれこれ取沙汰される女優という仕事では、
私生活に関するその部分を避けて通れなかったのでしょう。

このプライベートに関する部分を書くという行為は
いつも問題を孕んでいます。
小説などでもモデル訴訟という形で争われる例を見聞きします。
人が社会生活を営んでいる以上、必ず何らかの軋轢が生まれ、
たとえ事実をありのまま歪曲せずに表現したとしても、
書くという行為それ自体が、
書かれた人を傷つけてしまう側面があります。

いつもこういった自分史を見るたびに、
他人事ながら皆さんどこでその一線をひいておられるのかと、
悩ましく考え込んでしまうのです。

e6cbd0c3.jpeg現在は演出家の蜷川幸雄さんが登場しています。
怒鳴りまくり、灰皿を投げる恐ろしい演出家として
その名を馳せる蜷川さんですが、
昔、私の学生時代に日生劇場で遭ったことがありました。




当時彼はまだ演出家ではなく、
俳優としてテレビなどに出演しておられたので、
名前は思い出せなくても顔は知っていました。

我々演劇科の学生は勉強のため特別割引で
芝居のチケットが手に入るので、
いわゆる三階の天井桟敷の常連でした。
その同じ場所にすでにキャリアのある俳優さんが
来られているのが学生の我々には不思議でした。
その日は蜷川さんよりも売れていた
同じ劇団の男優さんと二人で来ておられました。

その後、演出家として有名になられて、
『あ〜、あの時のあの人だ〜!!!』と、
分かったのです。

蜷川さんは亡くなった女優の太地喜和子さんに
『お願いだから、俳優は辞めて!下手すぎる!!!』と
言われたそうです。

自意識過剰で演技に向いていなかったのです。

今回の『私の履歴書』を読んでいて、
あのころを思い出しました。

多分、歳は違いますが、
当時の私達と同じくらい名もなく、お金もなく、
内と外からの炙られるような焦燥感に苦しみながら、
生きていた時代だったのでしょう。

その蜷川さんが今、『私の履歴書』に登場されて、
何となく彼の『その時』の線引きが理解できた気がします。

私の『その時』はまだ来ていません。
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自己紹介:
枇杷、桃、蓬はもう一生食べられないアレルギー体質の私。
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